■岡山児島発の岡山デニム
岡山デニムを語る時、まず忘れてはいけないのがクオリティへのこだわりです。江戸時代から綿を中心とする繊維産業で栄えてきた岡山。受け継がれる伝統の技を大切にしながら、常に新しい技術の開発と高品質なデニムが作られています。
岡山デニムとは、単に岡山で生産されたデニムというだけではありません。染め・織り・縫製など、すべての製造工程においてクオリティにこだわり、岡山の職人の手によって生み出されるデニムこそ、本物の岡山デニムと言えるのです。岡山県倉敷市の中心部から南に約30km下ると、瀬戸内海に面した港町、児島にたどり着きます。ここは元々瀬戸内海に浮かぶ島。干拓が進み、江戸時代に本州と陸続きになりました。土地が塩分を多く含むため、米づくりに向かず、取り組んだのが綿花栽培。繊維業へと発展する宿命だったのですね。
刀の柄に巻く真田紐(さなだひも)、足袋、軍服、学生服、帆布と時代に合わせて作るものを変えてきた児島。織りや染め、縫製、加工のプロフェッショナルがそろう土壌が1965年、 初の国産ジーンズの誕生につながっていきました。
■リジットデニムとは?
市場に流通しているジーンズの多くは、防縮加工(サンフォライズド加工)やワンウォッシュ(水洗い加工)、ブリーチなど何らかの加工が施されています。特に水洗いは、デニム生地に付着した糊を落とすためにほとんど必ずといっていいほど行われているもの。これらの加工を一切施していないジーンズをリジッドデニム(rigid denim 固いデニム)や、ローデニム(raw denim、生デニム)と呼びます。
ちなみにリジットデニムは未洗いで糊が付いたジーンズのこと。リジッドデニムは一切の加工が施されていないデニムと、未洗い(糊付き)で防縮加工だけが施されたものとの2種類を指します。ですので、リジッドデニムに関しては、「ピュアなインディゴブルー(経糸インディゴ染色)やデニムの発祥の地ニーム生地(染色無し)を楽しめる」というメリットと同時に覚えておきたい特徴が、「生地が縮む」ということ。防縮加工を施していない綿織物は、何度か洗っていく何と最大で2インチほど縮むともいわれています。原材料のコットンは糸にする段階と布にする段階でそれぞれ引っ張る力が加えられているのですが、繊維が水を含むと、1本1本の繊維が元の状態に戻ろうとする力が働いて縮んでしまうのです。
一見、欠点にも思える特徴ですが、「Shrink-to-Fit」と呼ばれ、自分にぴったりのジーンズに育てるには欠かせないもの。ジーンズが誕生した当初から、「乾けばより自分の体にフィットするから」と、ジーンズを購入した坑夫たちが履いたまま水の中に入ったというエピソードも残っているくらいです。
■セルヴィッチデニムとは?
セルヴィッチは生地の端 “耳” のことを差します。旧式力織機で織られているヴィンテージデニムの証です。これは旧式力(シャトル)織機でしか作ることのできない耳の仕様で、最近の革新織機ではこの仕様にはなりません。
セルヴィッチが生まれるワケは、シャトルが経糸の間をかいくぐり、左右に行ったり来たり往復しながら緯糸を送ることで、いわゆる”耳”の端ができます。ちなみに革新織機はシャトルレス(シャトルを使わない)緯糸は往復することなく、送った端はすべてカットされるのでふさ耳という切りっぱなしの状態。だから、ジーンズを縫製するときにはふさ耳がほつれないように、「ロック(縫製)」がされています。最新の織機に比べて、旧式力織機で織られるデニムの幅は狭く織るスピードも1/6と、かなり劣る。しかしながら、旧式力織機でしか出せない生地の魅力はセルヴィッチ以外にもあるんです。ゆっくりと織りあげたデニムには、生地にザラザラとした凹凸ができる。糸のテンションを調整したりすることでこの凹凸の出方も変わります。このムラ感が綿本来の素材感や、穿くほどに体に馴染むデニムになり、きれいな色落ちを作り出してくれるのです。また、旧式力織機は毎日のメンテナンスが欠かせないのです。織機を操る職人が、いくつもある織機の音を聞き分けて日々調子を整えていきます。今はない古い部品を残しておいて不具合があった時には自ら微調整することもしばしばです。
こうしてセルヴィッチデニムが毎日極少量ずつ生産されます。これこそ日本の職人の匠の技です。また、セルヴィッチカラー(赤耳)とは経糸の端に、赤白の糸を入れて。武骨なデニムに粋な洒落を効かせてリーバイス社がブランドカラーである赤を入れたのが起源。いまではブランドの個性を象徴するものでもあるセルヴィッチの証しの色になっています。
また、セルヴィッチデニムは、とても高価なものが多いですが、なぜ高価なのかはあまり認知されていません。高価になる理由は、ズバリ「生地巾」です。生地は横の長さ×何mで織られています。デニム生地は、1反(生地を巻いてロール状にしたもの)で大体が50m巻になっていて、横巾150cm (W巾と呼ぶ) のデニム生地が主流です。ちなみに、W巾(横巾150cm)のデニム生地を使用すると、シンプルなジーンズを作る場合、約1.2mから1.5mくらいの要尺を必要とします。しかし、
セルビッチの場合、旧式の織り機を使っているので、横巾は約80cm程度。そしてジーンズを作る場合、生地巾が80cmだと、要尺は約2.5mも必要になってくるのです!(最新式だと5本もとれます。)しかし、セルビッチデニムを使用すると、一本の同じジーンズを作るのに、生地の要尺が倍以上必要になってくるのです。当然セルビッチは生地巾が80cmしかないにもかかわらず、生地の単価はW巾の生地と変わりません。ということは、生地値だけで倍以上のコストがかかっているのです。また、W巾のデニム生地と比べると、製品になった時に圧倒的に存在感が違います。特に穿きこんで色落ちしてくると、その表情はW巾のデニムとは比較できないほどの雰囲気を醸し出します。ヴィンテージの雰囲気を追い求めると、必ずセルヴィッチデニムに行き着くのです。
しかしセルヴィッチにも欠点はあります。それは「Used加工するのが難しい」ことです。セルヴィッチ特有の糸ムラや、生地を織る際の打ち込みの強弱などの様々な要因よって、加工して強制的に色落ちさせようとするとケミカルジーンズのような表情なってしまったり、生地が大きく縮んでしまったりします。セルビッチデニムを加工するには、腕のいい職人に頼まないと大変な事になります。また、、生地が厚くなればなるほど、「縫いにくい」というデメリットも。
最近では20オンス近い厚手のデニム生地を使用したジーンズまで出回ってますが、基本セルビッチは厚手の生地が多いです。デニム生地は縫製の段階では生地表面に「糊(のり)」がついているので、14オンスにもなれば生地はガッチガチです。技術や設備のある工場でないと縫えません。「素晴らしい特徴と素材感を持つが、扱いが難しく、高価である。」これがセルヴィッチデニムなのです。
天然の草木染めの白染色を施した生地を使い、大判でサイズフリーのユニセックス仕様のエプロンは、渋谷のイタリアン『biodinamico』で実際にスタッフが使用しているエプロンです。ストラップはレザー製で取り外して自宅で洗濯も可能。深めで大きなポケットが3つ付いており、プロ仕様ならではの使い勝手の良さを体感できます。使用していくうちに生地は柔らかく馴染んでいき、レザーストラップ含めテキスタイルの経年変化を楽しめます。
日本の伝統文化として末長くご愛用頂けるエプロンとなっております。
サイズ
フリーサイズ
胸当巾29cmx総丈93cmx胴回り65cmx紐112cm×2本、肩紐47.5~60cm(可動域)
素材
本体:草木染生地100% 綿/肩紐:染色レザー/ボタン:真鍮
産地:岡山県倉敷市児島
~CAUTION~必ずお読みください。
*洗濯乾燥後は、綿なので若干縮みが出ます。
*表記のサイズは実寸ですが、多少誤差がある場合があります。
*他の衣料と一緒に洗濯するのは避け、長時間の漬け置き漂白等もお避け下さい。
*汗や雨などで湿ったままの状態で放置されたり、摩擦などによる刺激を受ける状況をお避け下さい。
*衣服と重ね合わせて着用された場合、色移りする可能性が御座いますのでお避け下さい。
ネックホルダー 染色レザー
*製品によっては染料の特性上、湿った状態や汗をかいた状態での長時間の放置、または摩擦により、他のものへ色移りする恐れがありますので、着用時にはご注意下さい。
*洗濯・ タンブラー乾燥はお避け下さい。
*風通しがよく、湿気の少ない日の当たらない場所で保管して下さい。
ワインと一緒にワイン以外の商品をご購入いただいたお客様へ
*ワインはワイナリーからの発送になりますが、ワイン以外の商品は、別の倉庫からの発送になります。
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